2020年12月26日
星食観測ハンドブック2020年版をお届けいたします.近年,接食観測による恒星の位置の検証や重星の位置観測および発見,掩蔽観測による小惑星形状の研究など,星食現象がアマチュアの観測者により高い精度で観測・解析がなされるようになってきており,それらの観測結果は研究機関に送られ,天文学の研究に役立つ体制ができてきています.今日まで370年間にわたって蓄積されてきた「月による星食」の結果がストラスブール天文データセンターのVizieR から閲覧できるようになり.また,星食による重星の観測成果の論文がJDSO誌に掲載され,重星カタログに反映されててきています.星食観測は,比較的簡単な機器と操作で,たいへん高い精度の観測ができるのが特徴です.2020年版は,デジタル一眼レフカメラによる観測についての情報に加えて,最近小惑星による掩蔽の観測に用いられつつある天体用CMOSカメラの観測についてを特集記事として掲載しました.また,接食限界線予報の読み解き方についても情報を載せましたのでご参考にしていただければと思います.皆様が星食・接食の観測や観望を通して有意義な時間を過ごしていただけるために本書が役立つことを心より願っております.
(星食観測ハンドブック2020 「はじめに」 より)
星食観測ハンドブック 2012 (第2版)
これまで2刊に渡って発行してまいりました星食観測ハンドブックは,多くの方からダウンロードいただきました. ここ数年,接食観測による恒星の位置の検証や重星の位置観測および発見,惑星食の解析や衛星相互食の観測など, 星食現象がアマチュアの観測者により高い精度で観測・解析がなされるようになってきており,天文学に役立つデータとして発表され, 研究機関に提供されてきています.星食観測は,比較的簡単な機器と操作で,たいへん高い精度の観測ができるのが特徴です. 2012年版は,ビデオやコンピュータを用いた観測や解析の方法についての記述を充実させました. 星食のビデオや解析ソフトウエアをダウンロードし、操作しながら理解いただけるよう工夫してあります. ご参考にしていただければと思います.また,2012年は,金環日食,金星の日面経過,木星食,金星食など, 様々な食現象が起こります.皆様にはそれらの現象をぜひご覧いただき,星食に関心を持っていただければ幸いです.
JCLO*(星食観測日本地域コーディネーター)として初めての出版となった星食観測ハンドブック2010は,
お陰様で好評をもって観測者の皆様に迎えていただくことができました.皆様からいただきましたご意見を元に,
更に役立つ情報を加え,2011年版を発行いたします.予報では,昨年度版よりも現象数を増やしました.
この数年の間に,接食観測による恒星の位置の検証や重星の位置観測および発見,惑星食の解析や衛星相互食の観測など,
星食現象がアマチュアの観測者により高い精度で観測・解析がなされるようになってきており,
天文学に役立つデータとして発表され,研究機関に提供されてきました.それらの成果についても記事やリンクを加えました.
皆様が星食・接食の観測や観望を通して有意義な時間を過ごしていただけるために本書が役立つことを心より願っております.
星食観測日本地域コーディネーター事務局では、星食観測のための情報提供の一環として、標記の冊子を刊行いたします。 これまで星食観測、とりわけ接食観測の情報が充実していた地人書館の「天文観測年表」が2009年版を最後に廃刊となりました。 IOTAの接食予報は昨年で終了しており、また、海上保安庁海洋情報部によるwebサイトの提供も間もなく終了します。 このような状況の中、それらに代わる情報提供ができないかと、国立天文台の相馬充氏や接食観測支援ソフトウエアの作者鈴木寿氏とともに検討して参りましたが、 このたび、上記の廃止される刊行物やメディアが持っていた長所を受け継ぎながら、複数のメディアを連携させて、 より便利で役立つ情報提供を目指すことにいたしました。本誌はその一環であり、電子書としてコンピュータ上での閲覧と印刷して紙ベースでの閲覧の両者の特性を活かしてご利用いただけるものと考えております。 皆様の観測の計画やまとめにお役立ていただければ幸いです。